レクサス NX(AAZH26/令和4年1月登録)
■ ご依頼内容
本案件はフロントガラス交換後のフロントカメラエーミング作業となります。

■ 作業内容
| 作業項目 | レクサスセーフティシステム フロントカメラ ターゲット調整(静的) |
| 使用診断機 | トヨタ純正 GTS+(正規契約品) |
| 使用機材 | イヤサカ製 ターゲットスタンドセット SBDオリジナルボード、ツールプラネット製 一括認識ターゲット 3Dレーザー、測量用スタッフ(高さ・基準位置測定用) |
| 安定化電源 | GYS |
■ 今回のトピックス(技術的なポイント)
この年式のレクサス・セーフティセンスでは、整備要領書には明記されていない機能として、 フロントカメラの「軸ずれ量(角度ずれ)」を数値で確認することが可能という特徴があります。
一般的には、ミリ波レーダのズレ量は認識されている方が多いですが、この世代では カメラ側でも同様の数値確認が可能 です。
■ 弊社でのエーミング手順(重要)
弊社では、以下の工程を必ず踏んで作業を行います。
①エーミング前のズレ量確認
・感覚ではなく「数値基準」で位置決め

②ターゲットをミリ単位で設置しエーミング実施
・3Dレーザー+測量用スタッフを用いて基準位置を構築
・感覚ではなく「数値基準」で位置決め



③再度ズレ量を確認
・①で確認した数値が②の作業により変化していること
・最終的に 限りなく0に近づいていることを確認

この「数値が変化し、収束している」という事実が、カメラが正しく校正された証明になります。
■ RoB(制御履歴)と診断機の考え方
作業完了後は、ECU内に記録された RoB(車両制御履歴)を消去 し、制御状態をリセットします。

トヨタ純正 GTS+ では 全RoBの一括消去が可能 ですが、汎用診断機の場合、システム毎の個別消去しかできないケースもあります。
そのため、診断機の特性を理解せずに
• 不必要なDTC消去
• 不必要なRoB消去
を行うことは、かえってトラブルの原因になる可能性があります。
■ 作業前診断の重要性
弊社では、エーミング作業前に必ず• 全自己診断の実施• 全RoBの取得と内容精査を行います。
これは人に例えると、MRI検査で全身をチェックしてから処置を行うようなものです。
もし、
• 不具合
• 違和感
• エーミング以前の問題
が見つかれば、その確認・整理を行った上で作業を進めます。
特に BtoBでの受け入れ では、問診と全自己診断の精度が、作業品質を大きく左右します。
■ まとめ
エーミングは「ターゲットを置いて作業すれば終わり」ではありません。
- 数値で確認できるものは、必ず数値で確認する
- 診断機の特性を理解して使う
- 作業前診断を疎かにしない
これらを積み重ねることで、初めて 「正しく校正されたエーミング」 になります。
本日も、確実な数値確認と工程管理のもと、無事に作業完了しました。
